この日経新聞の論説もちょっと的外れな感じもします。
そもそも、国際会計基準と歩調が合っていないと、単純に財務諸表が比較できないという問題が生じます。だからと言って、何でもかんでもIFARSやUS-GAAPに合わせれば良い、という単純な話でもありません。
M&Aで発生した「のれん」を非償却にするのは、欧米の経営者にとって都合が良い、という側面があります。
新しい経営陣が就任すると、真っ先に前任者の否定から始まります。そうすれば自分の存在価値が高まるからです。そこで、目を付けられるのが「のれん」です。この「のれん」を減損処理することで、前任者のM&Aは失敗であることをアピールし、臨時的に巨額損失を出すことで、次の期には大幅なV字回復したように見せかけることができます。
このような経営者の保身のために使われることが多いという問題があるので、非償却が正しいとも言えない側面があります。
このような論点を深掘りして欲しかったですね。
のれん償却見直し議論、出発点からズレ 会計基準は政策手段にあらず
日本の会計基準でM&A(合併・買収)の際に買い手側に生じる資産「のれん」の定期償却ルールが維持される見通しとなった。スタートアップなどが「M&Aを阻害している」として償却見直しを求めたのは筋が悪かった。償却維持は妥当な判断だ。
2026年7月22日 日本経済新聞
M&A「のれん」償却維持で決着、会計基準機構 財務リスクを軽減
2026年7月21日 日本経済新聞
